夜間の多食、不眠、朝の食欲不振が肥満の三大徴候である。 まとめ食いが肥満を招くことは、ネズミを用いた動物実験でもあきらかになっている。
一日に同じ量のエサをI回に与えた場合と、6回以上に分けた場合を比較したところ、1回のほうがはるかに多量の脂肪が蓄積したのである。 また、厚生省が毎年おこなう国民栄養調査では、一日三食のなかに欠食があると答えた層は、規則正しく三食をとる層とくらべると、より肥満の傾向が強いとの結果が出ている。
 つまり、一定の食事量を守っていても、欠食、まとめ食いを改めなければ、太りやすい状態は依然として残ったままとなるのである。 せっかく食事療法をおこなうのであれば、最大限の効果が上がるように努め、その後の体重維持のためにも食習慣を改めるようにしていただきたい。
 現代では一日に三食が基本であり、会社に昼休みがあるように、それを前提として社会は動いている。 朝、昼、晩と三食をとり、規則正しい生活をすることは、健康のために非常に大切なことである。
 さらに、三食の中での食事量の配分も重要である。 これまで朝食をとらなかった人は、ともすれば朝食をほんの少量にして、昼食も軽く抑え、夕食にばかり比重をおいてしまいがちであるからだ。
 夕食が多めになるのは当然であるが、たとえば一日1800キロカロリーの設定であれば、朝食は500キロカロリー、昼食を600キロカロリー、夕食を700キロカロリーとするのが程よい配分である。  午後に少しでも間食をしたい、就寝時間が遅いので夜食をとりたいといった場合には、昼食や夕食の摂取エネルギーを削って、そちらにまわす方法をとる。
しかし、あくまで栄養のバランスを考慮して、間食は少量の果物か、こんにやく、ところてんなどノンカロリー食品にするとよい。 菓子などを食べて、そちらにばかりエネルギーをとられては、正しい食事療法をおこなうことなどできないからである。

また、最近の果物は甘みが増しているので、多く食べるとそのカロリーはばかにならない。  食事療法は摂取エネルギーを制限するものだが、設定したエネルギー量以下であれば、何を食べてもいいということではない。
いかにしてバランスよく栄養素をとるかも問題だ。 これによって誤った食生活を見直すことができる。
体脂肪の蓄積しやすい状態を生み出していた問題点を認識し、健康を育む食生活を身をもって知るのである。 それを怠ると、期待どおりの効果があがらないおそれがある。
好き嫌いが多く、好物ばかりを食べていた人も、嫌いなものをなくし、多様な食品をとらなければならない。

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